計画作成|建設・建築業のBIを活用した経営分析

経営計画を立てる際どのように作成していますか?
例えば中期の経営計画を立てる場合、5年後…
・売上はどのくらいを目指すか
・利益率はどのくらいか
・何人くらい雇うか
・固定費はいくらかかるか…
などざっくりとした計画になりがちですが、BIでは「モンテカルロシミュレーション」という数学的な手法で不確実な現象の起こり得る結果を予測して内訳経営計画を立てることができます。

作成手順

売上分類(建売住宅/注文住宅/リフォーム/リノベージョン/一人暮らしなど)ごとに来場客数、プラン作成受注率、見積受注率、契約率、限界利益率を設定し1,000パターンのシュミレーションを行い最適な目標設定を行います。(図1左側参照)

図1

(例)新築の注文住宅の経営計画を作成する場合
企業さんの特徴:モデルハウスに来場して契約に繋がることが多い

①来場客数
→月に最低でも2名、良い時は10名程の来場がある
②プラン作成受注率
→ご来場いただいたお客様のうち70〜80%はプランを渡すことができる
③見積受注率
→80〜90%
④契約率
→48〜50%
⑤限界利益率
→4,000〜5,000万を設定
※変動費:売上に伴って増加する経費のこと。建築の場合は外注、材料、現場消耗品の大きく3つが該当する。
※固定費:基本的には一定で増減しないが、人を採用する場合に大きく変動するため、幅を設定しておく。

1,000パターン、10,000パターンのシミュレーションを行います。


結果から分かること

黒字になる確率65%、赤字になる確率35%
(※多くの企業はここで黒字が大きいが、チャレンジする企業は赤字が大きくなる)
ここでは黒字・赤字の割合より、黒字であるパターンの条件が重要です。黒字の枠を選択すると黒字のパターン数が出ます。(❶参照)
上記の場合、9,000のシミュレーションをかけて、4710パターン黒字になるシミュレーションが出ています。大切なのは4710パターンの中で、自社が一番目指しやすい条件はどれかを探すことです。❷枠内の番号を選択すると、そのパターンの条件を見ることができます。


(例)159番の場合

・来場客数:2〜14人と表示=MAXで14人は達成しなければいけない
・プラン率:80%は必ず決めなければならない
という見方ができます。
このように、複数のパターンと条件の中から自社で実現可能なのものを参考に経営計画に落とし込んでいき、毎月検証していきます。

また、AIによる分析では「利益率を上げるにはどうしたら良いか」を調べるよう設定しています。経営計画のヒントになるので条件等と合わせて見ることが大切です。

経営計画を立てる際、BIツールを活用すると、シミュレーションを何パターンでも作成することができ、達成するための黒字の条件を事細かに出すことができるのでより具体的な方針を決めたり、戦略の正確性を高めることができます。

この記事を書いた人

IGブレーン編集部

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